地獄からのメッセージ
お前が殺したと思っているランビット、奴は偽者だ。
ハハハハハ!
彼は自分と同じ顔を持つ影武者が3人居るという訳だ。
その影武者の一人を殺したに過ぎない。
彼の提案でこの本社ビルのセキュリティーシステムを強化したからこそ、お前がここに縛られているのだ。
彼は、今北朝鮮に我々の作った武器を売りに行っている。
近々、日本に向けてミサイルでも発射するんだろうな。
その頃には、俺たちはシンガポールで休日を過ごすという段取りだ。
判るか?
北朝鮮が日本に喧嘩を売るという事だ。
これで、またまた俺様のシンガポールに在る工場で作った武器が、北朝鮮と日本に高く売れるという事だ。
戦争経験の無い日本国民が、平和ボケした頭で、50年間アメリカの庇護の元、アグラをかいて来たんだからな。
イザ戦争!と言っても何も出来ないから、自分の国を自分達で守ることを知らなければな!
その手助けをしてやる訳だ。』
顔を赤く高潮させながら、長々と話した後で、部下に対してあごをしゃくりあげた。
すると、屈強な男達が数人で、俺の体を抱え上げた。
『如何するんだ!』
と叫ぶ俺に、笑いを浮かべながら、
『お前は今から苦しみながら死んでいくんだ。
そのために、お前の最後の舞台を用意してある。
そこに今から行くんだ。
まぁ、楽しみにしておけ!』
そう言って俺は、縛られたまま地下にある駐車場に連れて行かれ、そこから車に乗せられ、2時間程トランクの中で左右に転がりながら機会を伺った。
このまま易々と遣られてたまるもんか!
と心の中で呪文の様に繰り返しながら耐えた。