桜空2
「そうなんだ…市之助は瀬川くんとは仲良いの?」
「う〜ん……どうでしょうね〜…俺は仲良くしたいんですけど、あっちがなかなか心開いてくれないんで…俺も頑張ってみようとは思うんですけどね!!」
市之助はまたさっき見せた笑顔を見せた。
そっか〜…
瀬川くん冷たいのか。
確かに明るくは見えなかったけど……
何か大きなモノを背負っている
そんなかんじがした。
「瀬川くんはいまどこにいるか分かる?」
「あ、たぶん皆と一緒に食堂に…」
「そう、ありがとうね市之助!!」
私は笑顔でそう言うと部屋を出た
「……相変わらず…綺麗な姫様だ」
市之助はため息と一緒にそう呟いていた――…
「よし、慎のとこ行ってみよ」
私はそう独り言を呟くと歩き出そうとした。
「桜?」
後ろから聞き慣れた声が聞こえた