桜空2
「・・・え?じゃあ、その佳代って人が桜から水野君を取ろうとしてるってこと?」
海の言葉に私はコクン、と頷いた。
「それは・・・大変ね・・・・。そんな言い寄られているなんて」
海は腕組みをした。
「私も・・・どうしたらいいのか、分からないの。空はもう佳代さんとのことは過去のことだって言ってくれてる。私もそれを信じたいわ。けど・・・」
「佳代さんがいちいち言い寄ってくるから・・・気になってしょうがないと」
海は私が言いたかったことを見事に当てた。
「よく分かったわね」
「何年の付き合いだと思ってんのよ(笑)」
海はクスッと笑った。
「なら・・・本人に直接掛け合ってみるしかないわね。」
「えっ!?ちょ、直接!?」
私は思わず驚いてしまった。
「だって手紙なんて甘っちょろいじゃない!!言う時はハッキリ言わないと、佳代とかいう女もつけあがるばかりよ!!」
海は強い口調で言った。