桜空2

「空!!どうしたの?」



「いや、俺は飯食べ終わって戻って来たとこ。……桜は?」



空は不思議そうに聞いてきた。



「ちょっと瀬川くんのことで聞きたいことがあって市之助のとこに来てたの。空いなかったから」



「そうなんだ…瀬川って……慎のことか?慎になんか用事でもあんの?」



「あ、うん。ちょっと話がしたくて…」



「ふーん、そっか。慎ならまだ食堂にいたと思うぜ?」



「あ、ありがとう!!」



私は空に笑顔を向け、去ろうとした。



――ガシッ!!



――えっ?



いきなり腕を捕まれ、私は振り向いた。



「…どうしたの?空」



空はいつになく真剣な表情。



見つめられると透き通った綺麗な瞳に吸い込まれそうになる。



「――桜」


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