桜空2
友情と後悔
真っ昼間から泣いちゃったし…
私は空と別れた後、自分の部屋で鏡とにらめっこ。
「……目、腫れてる…」
私は独り言を呟くと真っ赤になった自分の目にそっと触れた。
「……ほんと最悪」
母親のこと…
いきなり告知されても困るだけだ
しかもあんな形で…
「……冷たいタオルでも貰ってこよ…」
私は立ち上がると部屋を出た。
……殿の間ではまだ集会が開かれているんだろう。
私の気も知らずに…
下に降りて主治医がいる部屋に向かう。
――ガラッ
「すみません竜賀(りゅうが)さん、冷たいタオルあります?」
「おや、姫様!!ありますよ〜どうされたんですか?」
竜賀さんは久喜家の主治医。
常にここに待機している。
「ちょっと目が腫れちゃってね…目を冷やしたいの」
私は暗いトーンの声で言った。