桜空2

「……桜…あたしからは…菫様のことは話せないわ。聞きたいなのら…あなたのお父様…殿様に聞いて」



海は悩んだあげく、そう答えた。


「な、なんで…?お父様も…本当のことを教えてくれないの…みんなしてその菫って人のことひた隠しにして…そんなに隠されたって困るだけよ!!」



「……桜…」



「……っ…そんなに…ひどい人だったの…?」



「え?」



「私のお母様は…っそんなに悪い人だったの!?だから私には話すことが出来ないんでしょ!?」



「桜っ!!違う、菫様は…」



「もういい…海なんて…っ友達じゃない!!」



「桜!!」



私は海の声を無視して走り出した


最低だ私……



自分の都合が悪くなったからって一番大事な友達に当たって…



“友達じゃない'なんて言ってしまった。



海を



傷付けてしまった――…



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