桜空2

――ドサッ!!



「…った…誰!?危ないじゃない!!」


私は自分に馬乗りになっている奴に大きな罵声を上げた。



「……お黙り下さい、姫様」



「――んぐっ!!…」



無理矢理口を手で押さえ付けられ私は喋ることが出来なくなってしまった。



「……んー…っ!!」



「あぁ…夢みたいだ…姫様とこうしていられるなんて…」



こいつ…
誰!?



「……私は楓の間の者でございます…水野様と一緒の」



空と……?



「私は…あなたが小さい頃からずっと、あなただけを見てきました…しかしあなた様は水野様と婚約されてしまい、私の気持ちは今、無駄にされようとしているのです…!!好きです姫様…!!どうか今からでも私のモノに…!!」



「やめてっ!!離してよっ!!」



私は男の手を無理矢理どけると必死で訴えた。



「姫様……」



「いやっ!!やめてっ…」



男の片手はスルスルと私の着物の中に入ってくる。



イヤ……



空以外の男の人とこんなこと…



私は必死に抵抗した。



けど大の男の力に敵うわけがない


イヤ…
このままじゃ私は…



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