桜空2
「……………」
私はうつらうつらしているうちに眠りに着いた――…
――…チュンチュン…
「……ん…朝…?」
私は部屋に付いている窓から顔を覗かせた。
「うわ…朝から雨…?」
外はザーザーと激しく雨が降っている。
朝なのに薄暗い。
「……最悪」
私はボソリと呟くと再び布団に入った。
――トントン
「――おはようございます姫様。…まだお休みでしたか?」
「……ん?慎?」
外から聞こえてきた慎の声。
「はい。殿様が姫様にお話があるとのことです。」
「話……?」
「はい。作用でございます」
「……分かったわ。ありがとう、下がっていいわよ」
「はっ」
慎が返事をし、スッと立ち上がり、去っていくのが中からでも分かった。