桜空2
10……5、6くらいだろうか。
綺麗な切れ長の瞳をした少年だ。
「…誠に勝手ながら私、姫様と対決しとうございます…。以前から姫様の殺陣の実力は大変優れていると耳にしていたもので。」
慎は丁寧にそう言った。
へぇ…
私に対してこんな風にハキハキとした物言いが出来る剣士は久しぶりだな…
すごく芯が強そうな子だし…
「いいわよ!!対決しましょ!!空はまた今度にするわね」
「あ、あぁ」
空は少しびっくりした顔をした。
「ありがとうございます姫様…心より感謝致します」
慎は丁寧に頭を下げた。
この子……
ほんとに礼儀正しいなぁ…
まだすごく若そうなのにすごいや
私は関心しながらも主将から剣を貸してもらった。