桜空2
「――お待ちしておりました姫様、どうぞお乗り下さい」
門の外には慎がいた。
そしてその前にはかご。
「ありがとう」
私は一言だけ返すと、かごに乗り込んだ。
「――ではいってらっしゃいませ」
外から慎の声が聞こえ、かごが動き出した。
「――…ふぅ…」
かごに乗り、一段落着いた私。
足を崩し、楽な体勢をとった。
大阪城から戻ったら…まっさきに空に会いに行こう。
最近の私は、いわゆる…空不足?っていうか…空切れ状態だ。
こうしばらく空に会えないと結構、気持ちがダウンしてしまう。
次期将軍なのに、ダメだな私は…