桜空2

「……っ…分かりました…失礼致します…!!」



彼女は大粒の涙を流しながら走り去った。



はぁ〜……
マジこういうの疲れる…



今まで何度も今みたいに言い寄られたことはあったけどやっぱり慣れない。



俺には桜しかいらないんだ。



もう桜しか見えてない。



俺は気を取り直して朝の総稽古に向かった。



――道場。



「――おはようございます!!」



俺は大きな声で道場のみんなに挨拶をした。



「はよ、水野!!今日もはりきっていこうな!!」



相変わらず元気な市之助さんに“はい'と返した。



「――稽古始めるぞ〜!!みんな、並べ!!」



主将の掛け声でみんなが返事をし、集まった。



「今日は各自で試合をしてもらう。それぞれ相手を見つけて開始しろ」



「「はっ!!」」



みんな散らばり、それぞれ相手を見つけ試合を始めた。



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