桜空2
「水野さん!!相手して下さい!!」
「あっ、俺も!!」
「俺も〜!!」
数人が俺の元に寄ってきた。
「あぁ、じゃあ順番決めてくれよ!!こんなに大勢相手できないからな」
「はーい!!」
俺は順番を決めるのを待った。
「――水野様、ちょっといいですか?」
「ん?何?」
使用人に声を掛けられて振り向いた。
「あの…門先に水野様にお客様が来ておられるのですが…」
「客?誰?」
「女性の方ですよ。確か…水野様の幼なじみだとおっしゃられていましたが…」
「幼なじみ?」
「はい」
幼なじみ…?
誰なんだ?
「分かった、今行くから」
「はい。失礼致しました」
使用人は丁寧に頭を下げて、去って行った。