桜空2
突然現れた美女
――あの後。
俺は佳代を連れて城下町の酒場に来ていた。
――酒場。
「…突然押し掛けてごめんなさい」
「いや、そんなことないけどさ…どうしたんだよ?何かあったのか?急に江戸まで来て……」
俺は唐突に質問をぶつけた。
彼女は少し目を伏し目がちにした
「……空さんに…お話があって来たの」
「話?」
俺は聞き返した。
彼女はコクンと頷く。
「空さん……」
佳代は真っ直ぐに俺を見構えた。