7つ上の翔太先生。
『y=○○x をxの形にしなさい。ふんふんふん、』



と先生は鼻の下に手を当てた。



癖が出る先生はどことなく可愛かった。





『これどういう意味かわかる?』


「……xの形にする?」


『あっ、そうそう。一回この紙に自分なりに書いてみて。間違ってるところで僕が『おおー違う、』って言ってあげるから。』



私は小さく頷き、私はなんとなくこうだろうな~という式を書いた。




少し経つと、


『もう違う。』と先生は笑った。


ふと顔を上げるといつもの笑いが聞こえた。


『ふふふ。』



その笑い方はバカにしている笑いじゃない。




本当に先生は優しいと思う。













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