7つ上の翔太先生。
あと…5分でもいいから…先生と話したい。



ずっと…いつもの時間までいたいよ。


9時になったら…先生は帰る。


その時間まで………塾で勉強してたい。



先生といれるんだったら…どんなに辛くても…乗り越えられる。


そんな気がする。




「早く帰りなさい。」


そう塾長が五月蝿く言う。


渋々私は帰りの用意をして、


「………さようなら。」





と先生の後ろを通る。


「さようなら~」と先生は言ってくれた。



どんなに…その先生の一言が…嬉しいか…







―――先生は知っている?
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