7つ上の翔太先生。
「やっぱりさ…パウンドケーキかな??」


私は瑠璃の机に頬杖をついて瑠璃に話しかけた。



「うーんいいんじゃない?」


「あーどうしよー、当日あげられないんだよね…早めに渡しちゃおうかな…ねえ、どう思う??」



「…………」



瑠璃の視線の先には…かんちゃん。



「おいっ!!!」


「……は…はいっ!?ご…ごめん。なんだっけ??」



いつものえくぼを作って、瑠璃は笑った。


「14日にね、渡せないから…1週間前に渡しちゃおうかな、って」



「……そっか、じゃあ。渡しちゃえ!!!」



「うん。なんかドキドキしてきた……」



瑠璃は…かんちゃんに渡すのかな??



「ところでさ、」


と私はワントーン声を下げて話した。



「かんちゃんにチョコ渡すの?」


真っ赤に顔を染めて首をブンブン振る瑠璃。




「……わ…渡せないよ。」




< 225 / 273 >

この作品をシェア

pagetop