7つ上の翔太先生。
嫌な沈黙……


言葉繋げなきゃ……


「そ……そうですよねぇ。」


「俺の一つ上の先輩なんだけどね、今…大学4年生のね。今年…就職しちゃうからさ、」



「年上なんですか……」



「ちょっと寂しいんだよね。実は、」



"寂しい……"か……



『ははは』と笑う先生が…どんどん遠ざかってゆく気がした、



「…そ……そうですよね、、、」


と私はぐっと涙をこらえた。



先生は私の異変に気づいたかのように…私の顔を覗いた。



もう、それ以上……言わないでよ。



先生ともうお別れだ……



ポンッ。


「じゃあ、テスト頑張ってね!」


先生は初めて私の肩を触った、


今…時が止まってほしい、

今すぐ……。



その一瞬触れた私の肩は温かい。





「えっ、あ……あっ、はいっ。頑張ります!」



「じゃあねっ!」



と先生は右手を上げた、









< 259 / 273 >

この作品をシェア

pagetop