【短】ずっと
「その教科書のどのページでもかまわない。
私に5秒くらいの間見せて。いい?」
海は頭に?をたくさん
浮かべ、困惑した表情で
私を見た。
そして、私に文章がずらりと並んだ論文を見せてきた。
私は、全文の文字をパーと見た。
5秒もかからなかった。
私の方に向けられてた
教科書を海の方に押し戻し
て私は言った。
「今から、本文を最初から読む。
確認して。」
海はすぐに言った。
「何、言ってんだよ!!
ものの、4、5秒見ただけだろ!!
それに「いいから、聞いて!」
私は、海にかぶって話した。
このままだと、私の決心が鈍ってしまいそうだったから……。