俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
第一話 進級・新たな出会い
バカップル健在
――四月吉日――
「せっ……だ、だめですったら!」
「いーじゃん、ちょっとくらい」
「だめなんです!」
「……チッ」
はい。
今舌打ちをされましたあたし、澤村悠由。
この間二年になりました。
目の前にいるあたしの彼氏、篠原龍樹先輩も、無事に進級できたよう。
ものすっごいサボり魔なのに…。
授業半分も出てるんだか出てないんだか…。
ハァ、と小さくため息を吐いた。
「先輩~ほら時計見てくださいよ。もうあと五分ちょっとしかないですよ?」
「別に俺次出ねーし」
「……」
あたしは出るんですがね。
お昼、まだ食べてないんですがね。
先輩がいきなり襲ってくるからね。
とにかく大急ぎで自作のお弁当をかきこんだ。
一度作って以来、先輩はどうも気に入ってくれたようだったから、ほぼ毎日作るようになっている。
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