俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
―――……
「んなあぁあ!?」
「わっ……」
…わざわざ顔を近づけて叫ばなくたっていいものを。
「し、衝撃的事実ね…」
「う、うん。まあ…」
なんでもかんでも杏子にぺらぺらと喋ってしまうあたしは、今日早速彼の正体をぺらっと喋ったのだ。
首の後ろを撫でながら、ぶつぶつを驚きの言葉を口にする。
「それで邪険にできないっていうの?」
「うっ…」
途端顔を上げたかと思うと、ズバリ図星をつかれた。
「あのねー、心を鬼にしなきゃなんないことってあるのよ? てか鬼にするまでもないじゃない」
と、ピシッピシッと人差し指を突き立てる。
「そう、だよね…」
呟くようにこぼすと、「そうそう」と大きく頷かれた。