俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
…や違う!
可愛いとかじゃない!
ぶんぶんぶんっと勢いよく首を横に振り、歩く先輩の前に回り、聞きなおす。
「ねえねえねえっ。もしかしてー…授業出てたんですか?」
「……小テスト」
…ほよ?
え、ホントなの!
思わぬ同意に、つい驚きを露にしてしまった。
「あのな。…テストはやるっつったろ」
ひぇ~~~!
「だいじょぶでした? 先輩」
「あんまり」
前に、授業に出ないのは「うるさいしうぜぇ」からと言っていたのを思い出し、聞いてみると、げんなりした顔でそう返ってきた。
先輩可哀そう。
かっこよすぎるばかりに…。
「本気で哀れみの目を向けるな」
「すみません……あ、そうだ先輩。聞いて!」
嫌がるかもしれないけど…翔くんのこと言わないと!
言ってどうすんだって話だけど…言わないと!