俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

槙野くんなんですけど…と切り出すと、案の定嫌な顔をされた。

そんな表情のままからあげを口にした先輩に、幼馴染みだったことを話した。


「…アイツが?」


「う、うん」


「……」


「……」


「ふーん」


「……」


「……」


そ、それだけ!?

ていうか「だからなに?」って顔するの、やめてください…。

言わなかったら後で絶対怒るでしょ!


先輩の反応には多少不満が残るものの、黙ってお弁当の続きを食べた。



「……いやちょっと」


「あ?」


あ? じゃないですって。

なにどさくさ紛れにカリフラワーあたしのとこに入れてるの!


ぽいぽいっと投げ込まれたものを目に、思い切り突っ込む。


「食べてみてよ~先輩」


嫌いだっていうのは聞いた。

でも、だから工夫してみたんだよ!

てんぷらにすると、これが美味しいんだ。


< 129 / 332 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop