俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
槙野くんなんですけど…と切り出すと、案の定嫌な顔をされた。
そんな表情のままからあげを口にした先輩に、幼馴染みだったことを話した。
「…アイツが?」
「う、うん」
「……」
「……」
「ふーん」
「……」
「……」
そ、それだけ!?
ていうか「だからなに?」って顔するの、やめてください…。
言わなかったら後で絶対怒るでしょ!
先輩の反応には多少不満が残るものの、黙ってお弁当の続きを食べた。
「……いやちょっと」
「あ?」
あ? じゃないですって。
なにどさくさ紛れにカリフラワーあたしのとこに入れてるの!
ぽいぽいっと投げ込まれたものを目に、思い切り突っ込む。
「食べてみてよ~先輩」
嫌いだっていうのは聞いた。
でも、だから工夫してみたんだよ!
てんぷらにすると、これが美味しいんだ。