俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

「一生……っていうか、俺何回生まれ変わったとしてもきっとそいつしか好きにならない」


女の子の目をまっすぐ見て、きっぱりと言い切った。


幼馴染みで…引っ越して…ここで再会して…。

あたしと当てはまり過ぎだ。


まさかそんな風に思ってくれてたなんて…。


少なからずとも、いろんな意味での衝撃を受け、早々にその場を去った。

盗み聞きしちゃったわけだもんね…。


「どうしよう…」


ばつが悪くなって、眉をしかめて呟いた。

まあやがて、鳴った予鈴に慌てて教室へ走ったわけだけど。



「あっ……」


急いで椅子に座ったとき、頬杖をついて窓のほうに目をやっていた翔くんがこちらを向いた。

その表情はなんだか憂いを帯びていた。

昔でも……思い出してたの、かな…。


「おう悠由。今悠由のこと考えてた。ははっ」


「!」


ああああた、あた、あたしのこと!?


……そっか…。

あたしのこと、考えてたんだ…。

あたしのこと考えてて、あんな……あんな切なそうな顔するの?

あたし翔くんにあんな顔させてるのか…。


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