俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

でも今それってなんか、火に油な気がする

やめとこかな。

でも言わなかったら言わなかったであとで怒られるだろうし…。

うーむ難しい人だ。


「おい」


「…むむむ…」


「…おいっつーのに」


「……え?」


ハッとして顔を上げると、腕を組んで足も組んで、あたしの鞄を顎で指していた。

なんともえらそうな…。


…あ、携帯鳴ってるのか。


「もしもー…」


『悠由!!』


うわっ! とぉ……。

キーンってなったよ。

ほんとになるんだね。擬音語じゃないんだね。


『お前今どこいるんだよ!』


「へえっ?」


な、那智兄だ。

どうしたの一体!


「ななななに、なに? 何事?」


『何事じゃねぇよお前どこ居んだって聞いてんだよ!』


「ど、どこって…」


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