俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「それに、どうせお前に突き放すってのは無理だろうしな」
「うっ」
直球で図星つかれた…!!
「…中途半端でも思われたいってやつもいれば、突き放してほしいってやつもいる。でもな、悠由。お前が納得してねぇと、どっちにしろ傷つけるだけだぞ」
「先輩……」
「ああ?」
「ひっ…!!」
ま、まだ怒ってた!
…でも……。
やっぱり先輩に相談してよかったかも。
なんかよく分かんないけど、先輩の言葉ですっと心が軽くなる。
要は気持ちが中途半端なのはダメってこと…?
…やっぱよく分かんない。
首を傾げたり納得したりと忙しいあたしの頭に軽くキスをすると、「ほら行くぞ」と立ち上がった。
「あ、はい…」
慌てて追うように立ち上がり、小走りに近寄った。
ぎゅっと腕に抱きついて、「先輩ありがとう」と笑った。
無言で見下ろして笑顔を返してくれるのが、なんだかとても嬉しかった。
「……にしても、どうでもいいけどお前の兄貴は過保護だな」
「それはちょっと…最近あたしも思ってます…」