俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
なんで朝っぱらからこんな際どいこと!
下に放り出されている下着とシャツを羽織り、もぞもぞと布団から出た。
「…今日お弁当ないですねぇ」
「あ? …あー…そういえば」
五時はちょっと早いよな、と思って気が付いた。
ここには材料もなければ調理器具もない。
包丁とまな板、あとはやかんくらいしかなのだ。
フライパンとかなべとかさ、必需品でしょ!?
「…どうします?」
「どうするかな」
どうするかな、なんて言いながら、さして興味もなさそうだ。
さっき着たばかりのシャツをたくし上げようとしているのだから。
「朝っぱらからなにやってんですか!」
「時間あるし」
「そのための時間じゃないと思うんですけど」
ていうか昨日散々ー…。
無理やり手を止めさせて、飛びのくように、座っていたベッドから降りた。
「じゃあお前、一旦家帰れば?」
「え?」
ごろんと後ろに倒れながら、思いつきのように口にする。
「せめて金くらい持ってきゃなんとかなんだろ」
「……おお!」
さすが先輩! 頭いい!