俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「じゃああたし行きますね!」
「んー」
時間ギリギリに、屋上を飛び出した。
もうあったかいので、あのお部屋はしばらく卒業です…♪
キーンコーン
カーンコーン
「げ……」
わーんっ。
先輩のばかあ。
予鈴鳴っちゃったよ!
小走りに教室へ飛び込む。
「悠由ギリじゃん」
「き、杏子……」
親友その一和泉杏子。
あたしと先輩の関係を知る数少ない人だ。
今年も同じクラスになれてよかったあ。
まともに会話もできず、自分の席へ座った。
「…な、澤村」
「はい?」
隣の席の男の子、槙野翔(マキノショウ)くんが、頬杖をついて話しかけてきた。
「いっつも昼どこ行ってんの?」
「え……っとそれは…」
ご尤も…ですな…。