俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
朝からふらふらで、よく学校来る気になったね…。
根性あるっつーかなんつーかだよもう。
小さくため息をついて、よいしょと重い保健室の扉を開けた。
「先生……」
あら。
いないの?
「んー…。まあ寝たら? 少しでもよくならないと、帰るにも帰れないでしょ」
「さんきゅ悠由」
とりあえずベッドに寝かせる。
隣にはカーテンが引いてあって…誰かいるみたい。
「じゃああたし戻るね?」
ちゃんと布団に入ったのを確認し、その場を去ろうとした。
「…待って」
「えっ……」
だけど、布団の脇からにゅっと出てきた腕があたしの手を掴み……それは叶わなかった。
「…し、翔くん…?」
「悠由……」
あたしの問いかけも無視し、熱でとろんとしている瞳をじっと向けてくる。
「な…なぁに?」