俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
第六話 平穏・暴走する俺様狼
良好な関係
―――……
「というわけで。…ごめんなさいっ。クロワッサンなくなってましたっ」
「…理由が気にくわねえ」
「うっ…」
ただ今…先輩に…怒られ中……。
翔くんが具合がよくならず、なかなか帰れなくって。
お昼もちょっと様子を見に行ったのだ。
お父さんが迎えに来ることになったらしいから安心したけど、慌てて購買に行ったときにはもう…。
「ごめにゃはい~~」
その理由が気に食わないと言って、ぱんっと手を合わせるあたしのほっぺたをうにうに引っ張る先輩。
「あんなやつほっとけ」
「れも…」
痛いって痛いってほんとに!
涙目でギブアップを訴えると、パッと離してくれて代わりに…。
「はー……」
なぜかため息をつかれ、ふわりと抱きしめられた。
「なんでため息…」
「可愛すぎるから」
「……」
なにかおっしゃいましたー?