俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
無駄だったカミングアウト
――悠由サイド――
あっぶない危ない……。
先輩が言ってくれなかったら、あのまましばらく照れまくってて挙句遅刻か、ご飯食べ損ねてたよ…。
「…ほっ」
元はといえば……槙野くんだ。
―――……
「彼氏……立候…補?」
「そっ」
そっ……って…。
彼氏………彼氏!?
「えええ!?」
「…なに、もしかして今認識した?」
ちょっ、なに言ってるのこの人!
急にどうしちゃったのこの人!
彼の言うとおり、たった今認識したあたしは…もはやパニック。
似たようなことを、知らない人から言われることはたまにあった。
『付き合ってくれる?』
とかって…。
けど知らない人と槙野くんとはまた違う。
なにがってそりゃ驚きレベルが。