俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
崩される平穏?
あたしだけでなく。
あの杏子も。ずっとあたしを見ていた翔くんも。
目をハートにしていた女の子達も。
みーんな、何も言う暇はなかった。
「あ~~れぇ~~~!」
…と(内心)叫びながら、ずんずん教室に入ってきてあたしの腕を掴み、またずんずんと歩いていく先輩に引きずられた。
色んな意味で、心臓がドッドッドッと勢いよくなっている。
「…ああああのあのあのっ、先輩っ?」
きょろきょろ辺りを見回し、もう誰もいないことを確認して恐々と声をかけた。
「……」
…な、なんか知らないけど怒ってる!?
めちゃくちゃブチ切れてない?
「せ、せんぱ…」
もう一度呼ぼうとしたとき、先輩が足を止めた。
…ん。
屋上……。
「あのー」
「……一日中ヤんのと学校でヤんのどっちがいい?」
えーと。
どっちもやかな。
……っていやいや。
そうじゃないでしょ!
なに突然変態まがいのこと聞いてんですか。