俺様狼と子猫少女の秘密の時間②


「……」

「……」


あれから数分。

あたしは、腕を組んで足も組んでこの上なくえらそうな格好で座っている先輩の前に小さくなって正座していた。


「ご、ごめんにゃしゃい…」


急用があったみたいで…。

相当お怒りです…。


「お前は……俺と別れたい?」


「へっ……」


「もし俺が……そばにいられなくなったら」


「え……」


そばにいられなく…?

ど、どういう意味…?


「卒業」


「へ?」


そ、卒……卒業?

……あ、卒業…。

なるほどね…はい。


そっか…。

先輩、卒業しちゃうんだ。


「あの…なんで…」


でもなんで、急にそんなこと?

まだ夏だし…もう少し先、だよね?


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