俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「そっ、それは…」
先輩が離してくれなかったからで…。
「んー?」
「な、なんでもないもん!」
我ながらド下手ーな誤魔化し方だなあとは思うけど。
まあいいのよ。
「あやしー」
「なにがよう」
「いやべっつにー」
くっ。
翔くんたらもう!
白い歯を見せながら去って行く彼を恨めしげに睨んだ。
「はーいはいはいはいっ。もういいから座りなさーい」
「ん?」
パンパンパンッと手を叩く音と共に発せられた声に振り返る。
先生…。いつからいらっしゃったんで…。
もしや最初から?
「ほら早くっ」
その言葉に、徐々にみんな自分の席へ座りだした。
その日は一日…。
ものすごーく大変でしたよ…ええ。
こんなに人にもてたのは人生初ですよ、ええ。