俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「これでも片付けたほうなんだが…」
なんせ昨日から泊り込みで、散らかすだけ散らかすと帰ってった、と付け加える。
「図書館かなんかにでもするかって言おうと思ったらもう来たし」
「な、なんかごめんなさい…」
あたしがあたしらしく遅刻すればよかったんだねって馬鹿。
タイミングの問題でしょ。
「…今度は寝坊したほうがいいかな」
「しなくていい」
だよねぇ。
「今から行くか?」
「いえあの……お手伝いする…」
だってだってせっかく先輩のおうちなのに!
(那智兄のおかげで)滅多に来れないのに!
これで五回目くらいなのに!
「もったいない!」
「なにが」
「な、なんでも…」
え、えーと。
ごみを捨てればいいよね。
物の配置とかは分かんないし。
「ね、ね? お手伝いする。だめ?」
「…いや……したいなら、別に……。いやでも」
「やたあっ♪」
「…聞けよ」