俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

「比例?」


「それ!」


…の、反比例のほう。


「中二だろ…」


…えへ?

まばらに分かんないとこあるんだよね…。



…と、何度も呆れられながらも丁寧にやさし~く教えてもらった。

先輩とやってると、なんだか時間が過ぎるのが妙に早い。

気が付けば、時計の針は四時半を回っていた。


「こ、こんなに…」


初っ端からこんなにおべんきょしたの初めてだよ!

恐るべし。先輩パワー…。


「休憩するか? つかもう終わりにする?」


「うん…」


後者のほうに頷き、パタンとノートを閉じると大きく伸びをした。


「んんーっ……ふう…」


「どっか行くか?」


気晴らし、と親指で玄関を指す。

かっこいい…。


「い、行く」


もう暑いとかどうでもいい!


「アイス買うか」


立ち上がりながら、先輩はそう言った。


< 263 / 332 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop