俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「比例?」
「それ!」
…の、反比例のほう。
「中二だろ…」
…えへ?
まばらに分かんないとこあるんだよね…。
…と、何度も呆れられながらも丁寧にやさし~く教えてもらった。
先輩とやってると、なんだか時間が過ぎるのが妙に早い。
気が付けば、時計の針は四時半を回っていた。
「こ、こんなに…」
初っ端からこんなにおべんきょしたの初めてだよ!
恐るべし。先輩パワー…。
「休憩するか? つかもう終わりにする?」
「うん…」
後者のほうに頷き、パタンとノートを閉じると大きく伸びをした。
「んんーっ……ふう…」
「どっか行くか?」
気晴らし、と親指で玄関を指す。
かっこいい…。
「い、行く」
もう暑いとかどうでもいい!
「アイス買うか」
立ち上がりながら、先輩はそう言った。