俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

先輩の部屋に帰り、溶けないうちに食べてしまうことにした。

膝を抱えてスプーンを動かすあたしの横から、時折前みたいに手ごと握って口にする先輩。

その行為に……あたし何回でもきゅんきゅんしちゃう。

ていうかドキッとしすぎていつか心臓止まりそう。

慣れるってことを知らないんだよねあたしね。


「ふにゃっ!?」


考え事をしている隙に、唇の端をぺろりと舐め上げられた。

あまりの驚きに、手に持っているカップからなにから全部落としそうになった。

ついでに自分もソファから落ちるかと…。


「な、なん…」


なんですか? と問おうとしたら。

後頭部を掴まれて、味わうように口付けられた。


冷たいアイスを食べていたから…先輩の舌も冷たい…。


……い"やあぁーーっ!

ななななに考えてんのあたしーっ!?


「ふっん……ん…」


息継ぎをする暇もなくまた唇を重ねる。


しばらく、完全に先輩のキスに酔いしれていた。




…アイス……。

まだ、残ってたような…。



なんて、いまさらなことを頭の片隅でちらっと考えながら。


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