俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
ほんの少しずつだけど、お茶碗の三分の一くらい食べてくれた。
「もういらない?」
小さく頷くので、脇のテーブルに食器を置き、横になるのを手伝った。
「お水持ってくるから、これ飲むんだよ」
薬をそばに置いて、パタパタと再びキッチンへ走る。
お薬を飲ませてからしばらく、ベッドの脇に座って時折髪を撫でたりしながら…先輩が眠るのを待った。
「……」
よし。
やっと眠った。
少し離れて携帯を出した。
『悠由?』
「ママ、あのね? あたし今日、先輩のとこに泊まってもいいかな」
『あら。どうしたの急に』
「風邪引いてるみたいなんだ…。熱が高いの」
『そうなの? 大丈夫?』
さすが母。
やっぱりとても優しい。
先輩の心配までしてくれて、そばにいてやりなさいと言ってくれた。
「ありがとう」
明日……あたし、学校休もうかな。
眠る先輩の額を冷たいタオルで拭いながら、思った。