俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

――龍樹サイド――


「っ……」


鋭い頭の痛みに小さく呻きをもらして瞼をこじ開けると、そこは見慣れた天井。

左手には、温かくやわらかい感触があった。


「……?」


目線を動かしてそこを見ると、


「…!」


悠由……。

なんだ…。お前、ずっといたのか…。


「ん……先輩…?」


突如むくりと頭を起こしたかと思うと、目をこすりこすり小さく呟いた。


「あ…先輩…! 大丈夫? 大丈夫っ?」


「ああ…うん…」


頭は痛いし若干だるいけど…。

だいぶいい。


「熱下がったかなあ? 体温計どこ?」


「ない」


「……。ないの?」


「ない」


「……」


そんな顔されたってないもんはないんだ。

引くなこら。


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