俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

「んもー。しょがないな」


なにやらぶつぶつ言うと、身を起こす俺を突き倒すようにベッドに逆戻りさせて額に手を当てる。


「…おい」


「んー。よく分かんない。でも昨日より下がったよねだいぶ」


よしよし、と満足そうに頷く悠由。

もう一度身を起こそうとすると、ニコニコしたまままた突き倒す。

……頭に響くんだけど。


「もう一回お薬飲んでね。昨日の残りがまだあるから食べてよ」


「だからこら」


文句を言おうとまた上半身を起こしかけたときだった。



「…あ、起きたら縛り付けるから」


「……」


本気の目で、満面の笑みで。

悠由の台詞とは思えない一言が飛んできた。


「…ハァ」


仕方なく、大人しく横になることにした。

まあ、昨日から相当世話になったみたいだし…。

おかげで助かったわけだし。


「……やっぱいい女」


あいつ、最高。

一生離してやんねぇから。


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