俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

…ていうかなにも言わないけど…。

ど、どうなのかな。

気に入ってくれたりとか…しないのかな。

でもイヤだったらつけないよね?


……あ、でももしかして気を遣ってくれてるとか…。



悶々と一人考え込んでいたら、ぽすんっとなにかに頭を包み込まれた。

パッと顔を上げると、先輩の手。


「さんきゅ」


……すきです……❤

そういうとこだいすきです…。

いつだってあたしの気落ち分かってくれて。

一番に思いやってくれる。


「すき……」


そんな思いが、つい、口に出てしまっていた。


「なに、急に」


くすくす笑いながらそう言う先輩に、ものすごーーく抱きつきたかった。

でも病み上がり……というかむしろ絶賛病気中の人なので遠慮した。


「う…。早く治ってね」


「? ……ヤろーと思えばいつでも」


「やっぱりしばらく治らなくていい」


昨日だけかいっ!

あんな弱って珍しい先輩…。

貴重だったんだわ。

風邪でさえなければ……。


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