俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

「今度の土曜泊まりに来いよ」


……んん?


「……寝られると思うなよ」


…………。


…気づくのが遅いって自爆ね。


「まっ、待って待って! 今のはその、口が滑って…!!」


慌てて言い直そうとするものの、当然のごとく先輩は聞き入れない。

明後日のほうを向いてしまっている。


「せんぱぁい…」


せめてせめて……寝るのは許してね? ね?


…それから何度もいろいろ試みた。

試みたけど……ま、見事に玉砕したので。


潔く諦めることにしたのでした。



…ま。

い、いやなわけじゃないし…。

先輩は大好きだし…。

い、いーんだけどねっ。



「きゃーーーっやだもうあたしったら!」


「…なんだよ急に」


その日の夜自宅にて。

那智兄にヘンな目をされたときのこと…。

ははは…。


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