俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
…でも……。
もう本当にすぐだな。
先輩行っちゃうよね。
やだなやだな…。
「…?」
ちらちらと盗み見るように視線を投げかけると、不思議そうな顔で見返される。
すると思いっきり顔をそらしてしまうのだ。
「……」
…秋の夕焼け空を背中に、近付く別れにチクリと胸が痛んだ。
けれどそれと同時に、それは、あたしにとっても先輩にとっても。
新しい始まりであることもまた事実。
いいほうに考えたいよね。
「……てなわけで今度でぇとしたい」
「てなわけって…。お前の頭の中で一体なにがあった」
いろいろだよいろいろ。
「ねっ。いい?」
「そりゃいいけど…」
きゃーーっ❤
やったぁ!
「うふ♪」
「…気色悪い」
「……」
またそーゆーことを…。