俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「…はだじで~」
「クックッ…」
ひどい鼻声の時みたいになる。
でもそれは先輩のせいだっていうのにさっきからなに笑ってるんだよう!
「はーーだーーじーーでーーっ」
体中でアピールすると、パッと離してくれた。
その代わりに…。
「きゃんっ」
首の後ろと背中に両手をまわされて、ぐいんっと抱き寄せられた。
ぎゅっと力強く抱きしめられて、胸もきゅーんっと締め付けられる。
「……」
あたしも、無言でそろそろと両手を背中にまわしてみた。
そのまましばらく、なにも言わずに抱き合った。
―パシャンッ…
「……?」
ふと遠くから聞こえた水音。
思わず反応して顔を上げた。
「あっちだ」
音のしたほうを指さして立ち上がる。
「おい……」