俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「…!!」
慌てて前を向いて赤くなった顔を隠そうとしたら、後ろからそのまま抱きすくめられた。
「…抱き足りねんだよ」
どきんっ
どきんっ
胸の下とお腹に手をまわしてるから、いつもの倍くらいに早鐘を打つ心臓にはきっと気づかれてない。
ごくりと喉を鳴らし、努めて明るく振る舞った。
「鳥とか来ないのかな? こういう池って白い鳥が浮いてるイメージだよ」
「鳥が浮いてるって…」
じ、じゃあ泳いでる?
いやまあぶっちゃけそんなのどうでもいいんだけど…。
な、なんだろ。
すっごいドキドキする。
抱きしめられるのなんてもう慣れるくらい何度も…。
自分から抱きついたりもしてるくらいなのに。
どうして?
「っ……」
さらに少しきつく抱きしめられて、一際大きくドッキーンッと胸が高鳴った。