俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
……今まで色んなことがあった。
これからだって、きっといろいろあるだろう。
でも。
背を向けるよりは向き合おう。
下を見るよりは前を見よう。
目をそらすよりは手を差しのべよう。
そしてできるなら……。
先輩と同じ“先”を、見ていよう。
「好きだよ。先輩」
もう一度、今度は目を見てそう言った。
「……ふっ」
ニッと笑うと、あたしのほっぺに手を添えて。
「離してやんねぇから」
そう言うと、静かに、唇を重ねた。
いつもいつも先輩は――
あたしをドキドキさせるばかりなの。
END*