俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「寝ぼけてるだけであんな大胆になれるんだな」
「えっ!?」
う、うそっなになに!?
あた、あたしなにしたの!
必死で頭を巡らせるけれど、まるで記憶にない。
お風呂から出て、先輩に抱きかかえられて髪の毛を拭いてもらって……眠くなって…っていうその辺りまでしか。
ただなんか、幸せな気分だった…気がする。
「あの……あたしなにか…」
「……」
体を隠し隠し、ゆっくり起き上がりながら問う。
それに対し先輩は、しれっとそっぽを向いて答えとした。
それが余計に気になるよ…!!
「どーでもいいけど、今日兄貴帰ってくんだろ?」
「…あ! そうだ…何時頃帰って来るのかな?」
ずっと先輩といたかったのにな…。
昨日すぐ寝ちゃったせいでなんか…なんか…。
「まあいいコトできたし」
「いっ……!?」
なんてことをさらっと!
伸びをしてベッドから出て、置いてあったワイシャツを羽織った先輩を追い出し、赤い顔のまま着替えをした。