俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
直伝、仲直りの方法?
「あんたはいつまでそうしてるの?」
うちに遊びに来た杏子に言われるくらい、あたしは落ち込んでいた。
先輩に会えないというだけで、落ち込むには充分なのに。
さらに微妙すぎる今の立ち位置というか…状態というか。
それが余計に、気分を落とすのだ。
「しゃきっとしなさいよしゃきっと!」
「いだだ…」
なんでつねるのねえなんで!?
ほっぺとれちゃうよ!
「あら…よく伸びるのねー。もちみたい」
「いらいよきょうおー」
「なに言ってんだかさっぱり」
…じゃあ離そうか。ね。
「…でっ。槙野がー…なんだって?」
「あーいた…」
涙目でつねられた(引っ張られた)ほっぺたをさすりながら、続きを話す。
杏子にはあたしのすべてがバレバレで、「槙野となにがあったか言いなさい」とずばり言われたのだ。
まさか名指しでバレてるとは思わなかった。
「だからそのー……告白っていうんですかね?」
「んまー鈍いあんたが理解してるの」
「鈍くないもん!」