俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

「ばっかじゃないの!?」


「あたしに言われても…」


「ばっかじゃないの!?」


「だからあたしに言われても…」


「ばっっっっかじゃないの!?」


……。

ダメだなこれは。


ハア、とため息をこぼしながら、ゴロンとベッドへ横になった。


「あり得ない…色々あり得ない…そもそも篠原先輩……いや槙野もだけど…」


なにかぶつぶつ言ってるけれど、なにを言ってるのか分からない。

なんか怖くなってる杏子の肩を、ちょんちょんつつく。


「ねね、杏子」


「いやいやでもでも……ありえないの一言に尽きるのみで…」


「杏子ってば」


「だけどやっぱりなー……うーむ…」


「……」


ダメだこりゃ。

小さくため息をつき、諦めたその瞬間。


「悠由!」


「わあ」


杏子が……目覚めた!!


< 73 / 332 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop