俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「ええぇえええ!?」
「っるっせーな…」
人の耳元でそこまでの大声を出すか? 普通…。
常識も配慮の欠片もねえやつだな…。
「だだだだっておまっ…あんなに溺愛してて?」
「黙っとけ」
だからこそなんだよ。
タラシのお前にゃ分からねーだろうがな。
「へー…また珍しいこともあるもんだなあ」
「ふん…」
頬杖をつき、ふいっとそっぽを向いた。
「んじゃー悠由ちゃんは俺がもらっ…」
ゴッ
「誰がやるか。馬鹿がうつる」
「馬鹿ってうつるもんじゃないんだよ?」
「うつるんだよ」
実際俺だって、こいつの馬鹿さ加減と悠由の天然馬鹿に侵されちまいそうだしな。