俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

「簡単に言うとだな? そこは抱いてしまえ!」


「……」


「……」


「……」


「……」


……は?


「喧嘩の後は格段イイという…」


ゴッ


「帰れ」


本日三度目。

本気の一撃を喰らわせた。


結局ぶつぶつ文句を言いながらも、夕方四時にはようやく帰った。

嵐が過ぎ去っていったような…そんな力の抜け方だ。


「ハア……」


役立たずが…。

なにが「仲直り法」だ。

そんなことしたら余計こじれるだろうが。

というか下手すりゃ犯罪だし。


「アイツに少しでも頼ろうとした俺が馬鹿だった…」


ぽつりと呟き、大して美味く思うわけでもないビールを流し込んだ。


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